藤井寺のいえ


藤井寺のいえ

用途:専用住宅
構造:木造2階建て(在来軸組工法)
築年数:約30年(S59年築)
面積:延床79.23㎡ 1階50.66㎡ 2階28.57㎡ 敷地100.21㎡
期間:設計2021/4~2021/8 施工2021/9~2022/1

 中古住宅を2年前に購入したクライアントからの親御さんを迎え入れることも想定しながら自分の暮らしに合わせた住空間をつくってほしいという戸建てリノベーションのご依頼です。
 読書や映画鑑賞、美術鑑賞がご趣味ということでしたので、家の中でそれらの行為を楽しんでもらえるような空間構成を考えました。
また、週末には数名のご友人が集まるとのことでしたので、その時間も楽しく過ごしてもらえるようにと考えました。
 1階にはクライアントのご要望に合わせてカフェ、図書館、映画館、絵画展示などのパブリックな機能を持たせました。自宅を活用しながらひとりの時間やご友人との時間を楽しく過ごしてもらえるためのスペースです。細かく間仕切らず一体的な計画としながらも、様々な居場所をつくることで季節や気分に合わせて読書や映画鑑賞、談笑ができるような空間に仕上げています。
 2階には寝室スペースを中心にプライベートな機能を持たせています。
吹抜け上部空間にはパブリックとプライベートの中間に位置するセカンドリビングスペースを設け、家全体の居場所の多様性を実現しました。1,2階ともに光や風の取り入れ方に考慮しており、一年を通して心地よく過ごしてもらえると思います。
 また、今回の計画では建築を「構法」と「工法」の観点から再構築し、提案させて頂きました。
 クライアントが大胆な提案を積極的に採用してくださったこともあり、機能面やコストバランスを考慮した斬新な取り組みをいくつか実現させて頂きました。
 「構法」(耐震補強)については構造設計士や施工チームと協力しながら案を出し合い、構造強度を満たしながら意匠性の高い空間を実現することができました。
 「工法」については、昨今の建築資材高騰を受けて、いかに材料と手間を減らせるかを念頭に試行錯誤を繰り返しました。そして、建築を骨と筋肉と皮膚に分類し、そのひとつひとつを徹底的に見つめることでいくつかの工法を開発することができました。耐力壁を仕上げに転用したり、下地材を仕上げに使えるように工夫したり、構造をそのまま見せるなどしています。
 デザインや機能性など建築への妥協をせずに「構法」と「工法」を自分なりに考えてつくり出しました。